基幹理工学研究科要項2025
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3Ⅰ 基幹理工学研究科についてⅡ 学修案内Ⅲ その他案内1.人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的2.基幹理工学研究科の方針(ポリシー)4.基幹理工学研究科の沿革と概要目次に戻る3. 基幹理工学研究科の 特徴科学技術の領域は飛躍的な広がりを呈し,それに対応して,それぞれの領域は深化・分化してきた。大学における教育研究体制もこれに呼応した形で発展してきた。しかしながら,それぞれの専門分野の一層の発展と同時に,新しい価値観の創造,新しい科学技術分野あるいは学問分野の開拓が強く求められる時代を迎えた。これに伴い,改めて地球規模で考え行動し,新しい時代を切り拓く人材を育成する教育研究の展開が求められることとなった。基幹理工学研究科では,人文・社会学系の素養の上に科学技術の基幹となる数学をはじめとする理工系の素養を身に付け,その上で現代の科学技術さらには新たに展開される次世代の社会を支える科学技術の基幹を担う数理科学,機械科学,材料科学,電子物理学,情報科学,情報通信学,表現工学等の基礎を修得し,さらにこの基礎に立ちそれぞれ専門分野での展開を学ぶ大学院修士課程では学部教育に継続したかたちで6年一貫の教育研究が進められる。そこでは専門分野に貢献するばかりでなく,新しい分野にも創造的に取り組む能力を備えた研究者・高度専門科学技術者の育成を基本理念とする。文明の潮流に科学技術が大きなかかわりをもって久しい。そして,科学技術は種々の意味で人類の可能性を大きく広げると同時に,豊かな社会の実現に大きく貢献してきた。しかしながら,その反動として地球環境問題をはじめとする負の遺産に直面することにもなった。この結果,科学技術はこの課題を背負いつつ,大量生産・大量消費・大量廃棄型社会から持続可能な社会の実現に向かって大きく舵をとらなければならない時代を迎えたと言っても過言ではない。このような状況の中で科学技術に関する広い知識と,人文・社会科学系の知を含む幅広い教養を備え,将来への洞察力をもち新しい時代を切り拓く人材の育成が今求められている。また同時に,学問の枠組み・意味さらには学問とその活用の関係を新しい時代に対応して再構築することが大きな時代の要請となってきた。そこで,本研究科では社会を支えるキー・テクノロジーである情報,機械,エレクトロニクス,物質・材料,エネルギーに関する基礎的科学技術とその根幹にある数学および両者の掛け橋となる応用数理を軸に据えつつ,各専門分野での教育研究を展開し,各専門分野あるいは新しい学問領域に取り組む能力を涵養し,新しい時代を切り拓き世界で活躍しうる人材の育成をめざす。大学院修士課程では,研究指導を受ける研究室を中心とする教育研究活動を通じて,基礎と応用を学びつつ,各自のテーマに取り組むことによって研究能力・問題解決能力を身に付けることができる。そこでは学ぶという受動的な学習姿勢から,自らテーマに取り組み,問題を解決し,成果をまとめるという能動的な学習姿勢への転換が行われる。かくして,修士課程学生は次世代を担う研究者・高度専門科学技術者としてのスタートを切ることが可能となる。さらに高度で専門的な理論および応用について研究し,その深奥を究めようとする学生は博士後期課程に進学することになる。3 基幹理工学研究科の特徴基幹理工学研究科のめざすところ新しい時代の科学技術次世代を担う研究者・高度専門科学技術者の育成

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