47 (2)ソフトウェア開発工学 良いソフトウェアを効率良く開発・保守するためには,種々の方法論やそれを支援するソフトウェア・ツール群が必要である。これらを実現するために,各種の新しい概念をもったソフトウェアの設計,実装・および,その理論的基盤の確立を主たる研究テーマとする。また,これらのソフトウェアを実行するハードウェア・アーキテクチャの開発,その設計支援,および各種の処理系についても研究を行う。 (3)分散協調ソフトウェア インターネット上の複数のプログラムや,機器を制御するソフトウェアなどが,相互に連携する機会が増えている。このようなソフトウェアは,協力,調整あるいは競争し合いながらも自律的に行為を決定し,単独では容易でない機能やサービスの実現をめざしている。本技術を支える理論的基盤,知的な共同行為を実現するマルチエージェントシステムの要素技術,それを活用したネットワークシステムや社会シミュレーションの教育・研究を行う。 (4)高信頼ソフトウェア工学 高機能,高品質,多品種なソフトウェア群を高効率に開発し保守するために不可欠なソフトウェア工学技術および知識体系の研究を行っている。具体的には,要求とプログラムのギャップを埋めるモデリングや,設計,再利用,自動生成等の高効率開発技術,および,レビュー,テスト,測定,形式検証等の高品質開発技術を扱っている。理論や経験に裏付けられて現実に役立つ方法論やツールの確立,および,知見の実証的導出を行っている。また応用対象としてセキュリティの問題や,組込み,プロセス,マネジメント等もあげられる。 (5)生命情報解析ソフトウェア 近年,様々な生命情報(特にゲノム)が膨大に産出されるようになり,データ解析の効率化と高度化の必要性が高まっている。本研究では,データマイニングの技術を駆使して,医学,生物学の知識発見に寄与するソフトウェアの開発を目指す。例として,生物配列の高速解析アルゴリズムの設計や,暗号技術を応用した秘匿ゲノム検索技術の開発などが挙げられる。 (6)自律エージェント工学 ソフトウェアシステムが社会に広く,深く組み込まれるにつれ,システムは外界で生じる多様かつ不確かな変化にさらされるようになった。このような外界の変化に対してしなやかに耐え,品質を最大限保証する機能を備える自律エージェント型ソフトウェアを対象としたソフトウェア開発手法に関する研究テーマを扱う。具体的には,ソフトウェア自身に外界を能動的に監視し,変化に応じて自身を柔軟に再構成する機能を持たせる自己適応ソフトウェア,要求変化に対して実行時にソフトウェアの更新を行うソフトウェア自動進化,それらを実現する要素技術としてモデル上で実行時の意思決定を行う実行時モデリング技術,障害発生時にその原因となる欠陥を自動除去するプログラム自動修正技術などを扱う。5.情報アーキテクチャ部門 情報処理についてネットワークおよびそのノードとなるコンピュータのハードウェアとソフトウェアを対象に,基礎から応用に至るまでの広い範囲の研究を行う。情報処理は技術の発展が速く,研究内容をたとえ一時的に列挙したとしても,またたく間に陳腐化してしまう。むしろ本部門では,既存の研究の枠組にとらわれない先進的なテーマを発掘することを特徴とする。 具体的には,以下のような内容の研究指導を行う。 (1)並列処理ハードウェア/ソフトウェア 現在マイクロプロセッサからスーパーコンピュータに至る全てのコンピュータの基本構築技術となっている並列処理技術に関して,アーキテクチャ,ソフトウェア(自動並列化コンパイラ,並列OS,スケジューリング等),及び応用に関する研究を行っている。1. 履修方法・修了 要件・学位2. 学位論文3. コア科目 推奨科目4. 専攻別案内数学応数機械・航空電子物理表現工学材料科学情報・通信5.共通科目6.その他の科目7. 先取り履修8. 後取り履修9. 実体情報学 コース10. 数物系科学 コース要項13. 教職免許11. PEP卓越大学院 プログラム12. 技術経営リーダー 専修コースⅠ 基幹理工学研究科 についてⅡ 学修案内Ⅲ その他案内14. 成績の表示15. 不正行為・非違行為に 対する懲戒処分目次に戻る
元のページ ../index.html#57