基幹理工学研究科要項2025
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49通信システムを継続的に高速・大容量化するために不可欠となる省エネルギー化の実現や,これまで広く用いられてきた敷設ケーブルによる光ファイバ通信にとどまらず,宇宙・海中・装置内等への光通信の適用領域拡大に向けて,変復調,符号化,多重化,信号処理技術を中心に研究を行う。 (2)ワイヤレスアクセス 様々なメディアを対象にワイヤレスアクセスを行う場合の方式を多角的に研究する。対象とする主な分野は,無線通信,人体通信,超音波通信,光移動通信,航空管制ネットワーク,成層圏飛翔体通信,小型衛星通信ネットワーク,光,電波,超音波等の融合化通信,UAVを用いた広域センサネットワーク,HF帯を用いた非常時通信,ITS,D to D通信,コーポレーティブネットワーク,コグニティブ無線等。 (3)無線通信ネットワーク 無線通信ネットワークの高度化に資するリンクレベルからシステムレベルに至る各種通信方式技術について研究を行う。具体的には,変・復調方式,マルチプル・アンテナ,ARQや誤り訂正,マルチプルアクセス,スケジューリングなどの無線方式技術に加えて,多種多様な無線ネットワークへの各種方式技術の適用法について研究を進める。 (4)分散コンピューティングシステム 通信ネットワークと情報処理が融合した分散処理システムについて研究を行う。この分散処理システムの内でも特に in-network processing や cloud/fog computing が現在の研究対象である。また,in-network processing に関連して,未来の情報ネットワークプロトコルである情報指向ネットワークについても研究を行う。 (5)ネットワークシステム 現代社会において必要不可欠なインフラであるインターネットを中心とした情報通信基盤を攻撃や濫用から保護することを目的とし,PC,スマートフォン,組込み機器等のネットワークに接続された様々な物理的デバイスとソフトウェア,およびそれらを利用する人間を対象としたセキュリティ・プライバシーに関わる諸問題を研究する。 (6)無線通信とセンシング 環境情報センシングや宇宙観測などの応用分野において,無数のセンサーデバイスから効率よくデータを収集することを目的とした通信の最適化に関する研究を行う。また無線技術をセンシングに応用した光センシング,テラヘルツセンシング,マイクロ波センシングなどは空間内での人の動きや,物体の歪みの検出,脈拍などの生命情報検知などに期待されており,その実現に向けた信号処理技術に関する研究を進める。3.メディア・コンテンツ部門 高度な情報通信システムの上で展開されるヒューマンインタフェース,マルチメディアコンテンツ,人工知能に関する研究・教育を行う。 具体的には,以下のような内容の研究指導を行う。 (1)知覚情報処理 よりヒューマンフレンドリーなコンピュータを実現するためには,人間の持つ知覚情報処理機構をコンピュータ上に実現し,人間と体験空間を共有することを可能とするシステムの開発が重要である。ここでは,このようなシステムの実現を目指しており,音声認識・理解,画像理解等の研究を行う。 (2)画像情報 画像の生成,変換,処理,符号化,伝送,蓄積,表示,記録等の要素技術について十分に理解させるとともに,その中から適宜最新の興味あるテーマを選択して研究指導を行う。また,これらの知識に加えて情報ネットワーク技術や画像データベースに関する知識を総合し,マルチメディア通信システムを構築する手法について研究指導を行う。1. 履修方法・修了 要件・学位2. 学位論文3. コア科目 推奨科目4. 専攻別案内数学応数機械・航空電子物理表現工学材料科学情報・通信5.共通科目6.その他の科目7. 先取り履修8. 後取り履修9. 実体情報学 コース10. 数物系科学 コース要項13. 教職免許11. PEP卓越大学院 プログラム12. 技術経営リーダー 専修コースⅠ  基幹理工学研究科 についてⅡ 学修案内Ⅲ その他案内14. 成績の表示15. 不正行為・非違行為に 対する懲戒処分目次に戻る

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