50 (3)マルチメディア情報流通システム 一般に,マルチメディア情報は,制作者,提供者,消費者の3者間で交換・売買・消費されるものであるが,効率的な情報循環鎖を構築するためには,情報伝送メディア,情報配信システムとプロトコル,端末構成を越えたマルチメディア情報流通の促進,権利情報の適切な管理と運用,並びに,消費者が積極的に流通に関わるための知的インタラクティブ環境を実現する必要がある。このような環境では,映像ポータル,メタデータを駆使した知的検索,ディジタル権利処理システム,グローバルコンテンツ流通プラットフォーム等の実現が重要課題であり,それによって,情報伝送媒体を意識しないマルチメディア情報サービスも可能となる。このような特徴を持った究極のマルチメディア情報流通システムの実現を最終目標として,マルチメディア情報の円滑な交換と流通を実現するための方式及びシステムについて多角的な研究を行う。 (4)オーディオビジュアル情報処理 オーディオビジュアル情報処理の分野における,画像処理,画像認識,映像符号化,映像認識と,それに付随する音声,音響信号処理に関する研究を行う。従来は画像特徴量に基づく画像認識が主流であったが,現在は機械学習,人工知能を用いた画像認識に移行している。特に深層学習を用いた物体認識,シーン理解,AIによる映像自動生成,音楽自動生成,3次元シーン再構成などを中心に,畳込みニューラルネットワークによる解析モデルの構成と最適化について研究を進める。 (5)メディアインテリジェンス 視聴覚メディアである音や映像情報,人間の行動情報の理解・認識に関する研究を通じて,人間の機能・行動原理を理解・解明するとともに,メディア情報の有効な活用方法を探求する。そのために,音声・音響情報処理,画像情報処理,パターン認識・機械学習に関する要素技術の研究及び,それらを統合したシステムを状況の変化に応じて適応的に進化させ,また日々蓄えられていくデータを用いて自動で成長させるための方法論に関する研究を行う。 (6)最適化・学習システム 機械学習や統計学習,信号処理等の様々な技術分野に現れる最適化理論および学習理論,またその応用システムについて研究する。研究対象は,最適化・学習のための手法,最適化・学習モデル,またそれらの応用システムを含み,これらについて数値実験と理論的解析の両面からアプローチする。特に,パラメータやデータが特殊な構造制約を有する構造制約付き最適化・学習,とりわけ非線形構造制約付き非線形・非凸最適化・学習に着目して研究を行う。 (7)自然言語処理 人間と同程度に言語を理解することのできる人工知能システムについて研究する。特に,計算機科学と言語学の知見・技術を融合することによって,世界知識の獲得・利活用,テキストの解析・理解の研究に取り組む。さらに,人が言語を理解する機構の解明,あるいは,そのような機構を組み込んだシステムの研究を進める。【修士課程】情報理工・情報通信専攻履修方法1.指導教員が担当する演習科目は,必ず履修しなければならない。2.演習科目は13単位以上修得しても,その分は修了必要単位数には算入しない。3.講義科目の選択にあたっては,指導教員の指導を受けること。4.情報理工・情報通信特別実験A,Bは,必ず修得しなければならない。5.研究科が定める研究倫理教育を受講しなければならない。 1. 履修方法・修了 要件・学位2. 学位論文7. 先取り履修8. 後取り履修3. コア科目 推奨科目9. 実体情報学 コース10. 数物系科学 コース要項11. PEP卓越大学院 プログラム12. 技術経営リーダー 専修コース6.その他の科目5.共通科目4. 専攻別案内数学応数表現工学機械・航空電子物理情報・通信材料科学13. 教職免許Ⅰ 基幹理工学研究科 についてⅡ 学修案内Ⅲ その他案内14. 成績の表示15. 不正行為・非違行為に 対する懲戒処分目次に戻る
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