先進理工学研究科要項
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1. 履修方法・修了 要件・学位2. 学位論文3. コア科目 推奨科目7. 先取り履修8. 後取り履修12. 技術経営リーダー 専修コース4. 専攻別案内物理応物生命理工先理化学ナノ理工応化共同先端生命生医共同先進健康電生共同原子力5.共通科目13. 教職免許6.その他の科目14. 成績の表示9. 実体情報学 コース10. 数物系科学 コース要項11. PEP卓越大学院 プログラムⅠ  先進理工学研究科 についてⅡ 学修案内Ⅲ その他案内15. 不正行為・非違行為に 対する懲戒処分目次に戻る28ングルメントを積極的に活用する量子情報・量子技術に関わる物理の研究(5)量子や波動を舞台とした非線形物理学の理論研究およびそれらを基礎にした先端デバイス応用(6)磁性体,強誘電体,強相関電子系における創発物性現象およびデバイス機能の理論研究◆凝縮系物理学部門凝縮系物理学は現代産業の基幹となる学問である。本部門ではこれに関連して,光物性,ソフトマター物理,レーザー物理,表面・界面物理,強相関物理,低次元物理など様々な講義を提供しており,さらに幅広いテーマに渡って研究を行っている。具体的な研究テーマは以下の通りである。(1)電荷やスピンの自由度が結合した物質の開発,および光学測定等を用いた物性の研究。例として,軌道/電荷整列とその揺らぎ,光誘起相転移など。(2)液晶を中心としたソフトマターの物性実験。系を構成する分子とマクロな静的・動的物性とを結びつける分子間相互作用の解明と制御。液晶ナノマシーンや擬似生体膜への応用。(3)赤外~極端紫外領域の超短レーザーパルスの開発と原子や分子・凝縮系の超高速光誘起過程の解明と制御。特に,物質に関するアト秒領域の波動関数の時間変化の可視化など。(4)物質の電子構造について,電子間相互作用や電子格子相互作用による相間効果に注目して研究する。X線や電子線を利用する分光実験によって,多様な機能を示す固体材料の物性を電子構造の立場から解明する。(5)固体内部や表面における原子輸送現象や酸化・還元反応などの動的過程の観察とそのメカニズム解明。単一原子輸送制御などの新しい実験を装置開発も含めて実現していく。(6)薄膜や表面超構造などの低次元系の原子配列や電子構造を決定し,物性解明を行う。グラフェンやトポロジカル絶縁体といった物質を扱い,超伝導,スピン物性などを明らかにする。◆生物物理学部門生命現象は,今や高分子とその集合体の性質に基づいて解き明かされようとしている。現代生物学は従来の枠組みを超えて,物理学や化学を基礎とした学問として発展しつつある。研究対象は遺伝子DNAやタンパク質などのミクロなレベルから,タンパク質集合体から構成される生物分子機械,細胞とその集合としての生体組織といったマクロなレベルに至るまで多岐に亘り,従って研究方法もまた多彩である。具体的には,様々な生物運動(筋収縮,細胞運動,細胞分裂など),細胞間(内)情報伝達,分子間(内)エネルギー伝達などの様々な生物機能や生命現象を,それに関与する物質とその性質に基づいて実験的に明らかにする一方,生物機能発現メカニズムを分子レベルから理論的にも解明しようとしている。現代生物学には未開拓の分野が無限に広がっており,如何なる種類(生物好きはもちろん,物理・化学・数学好き)の頭脳にも魅力的な学問となっている。研究のキーワードと研究テーマのいくつかを以下に示す。研究のキーワード:タンパク質,DNA,分子機械,分子モーター,構造機能相関,協同性,構造多型性,揺らぎと応答,原子間力・分子間力,細胞運動,生物振動現象,心筋細胞集団,自己組織化,神経細胞ネットワーク,血中がん細胞,分子集団・細胞集団の物理学,計算機シミュレーション,一分子生理学,構成的アプローチ,創薬,医療診断,バイオチップ研究テーマ:・分子1個で機能するタンパク質分子機械の仕掛け(エネルギー変換機構,情報変換機構,アロステリック機構)を計算機シミュレーションで探る。・生物機能における力,電場,および熱の役割を追究する。

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