先進理工学研究科要項
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1. 履修方法・修了 要件・学位2. 学位論文3. コア科目 推奨科目4. 専攻別案内物理応物生命理工電生ナノ理工共同先端生命共同先進健康共同原子力先理5.共通科目10. 数物系科学 コース要項6.その他の科目11. PEP卓越大学院 プログラム7. 先取り履修12. 技術経営リーダー 専修コース8. 後取り履修13. 教職免許9. 実体情報学 コース14. 成績の表示化学応化生医Ⅰ  先進理工学研究科 についてⅡ 学修案内Ⅲ その他案内15. 不正行為・非違行為に 対する懲戒処分目次に戻る39化学・生命化学専攻では,物質の反応性や物性を原子・分子の立場から説明すること,そのための量子化学的計算法や各種分光法の開発,新規の有機化合物や金属錯体合成法の開拓,反応機構の解析,有用な機能や反応性を持つ化合物の合成,化学を基盤とした生命科学などを通して,化学の基礎力に裏打ちされた柔軟な思考力と創造性を持つ人材の育成を目指している。修士論文の主題については,その内容を国内学会において一回以上発表することを推奨している。また,国際会議における発表や国際的論文誌への投稿を推奨している。化学・生命化学専攻は物理化学,有機化学,無機・分析化学,生命化学の4部門に分かれている。各部門の概要◆物理化学部門 本部門では,分子や分子集合体の構造,電子状態,振動状態,物性,化学反応機構の研究と教育を行う。赤外・ラマン分光法,紫外・可視・近赤外吸収分光法,発光分光法,非線形分光法,走査型プローブ顕微鏡などの実験手法を用いて,分子や固体の電子状態や振動状態を観測する。電気的・光学的性質の測定も行う。また,分子軌道法や密度汎関数理論などの量子化学計算により,分子の種々の物性値を理論的に予測する。分子動力学法も利用することで,化学反応機構の解明も目指す。さらに,人工知能技術と化学データを融合することで,化学における研究・技術の新たな可能性を探求する。研究対象とする物質は,有機・無機物質,導電性高分子・生体高分子,機能性材料などである。これらの研究結果に基づいて,新しい現象や物性の発見,基礎理論の構築,高性能有機電子デバイス(発光ダイオード,トランジスタ,太陽電池)の開発を目指す。◆有機化学部門 本部門では,有機合成化学,機能有機化学,反応有機化学,および生物有機化学に関する研究と教育を行う。主として純粋化学の立場から有機化学反応および有機化合物の構造と性質を理解し,新反応,新規化合物の合成と物性研究,機能性物質の創製等を探究する。有機合成化学としては生物活性天然物の全合成とそのための新反応・新合成法研究,および触媒的不斉合成法研究,全合成に基づく生物有機化学研究を中心課題としている。機能有機化学では構造特性を有する新規機能性分子の合成と反応研究,有機分子触媒の開発,および生体類似分子の設計と反応系構築を中心課題としている。反応有機化学としては,有機金属錯体の特性を巧みに利用することにより,新規かつ効率的な炭素-炭素結合生成反応,中でも触媒的不斉反応の開発を中心課題としている。生物有機化学としては,生物活性物質の効率合成を志向した触媒や合成経路の開発,およびそれらの創薬への応用などを目指した類縁体の合成を中心課題とする。◆無機・分析化学部門 本部門では,無機反応機構,錯体化学に関する研究と教育を行う。金属錯体,ハイブリッド材料,ナノ粒子,薄膜材料などの創製を進めるとともに,種々の分析手法を用いた構造解析と物性評価(X線回折法,蛍光X線分析法,NMR,電子顕微鏡,走査型プローブ顕微鏡, 吸収分光法, 蛍光光度法,蛍光寿命・量子収率測定, 赤外分光法,X線光電子分光法,電気化学測定,熱分析法,など)を通して,新しい現象や機能を追求する。錯体化学では,金属-金属間結合を有する金属錯体,ナノスケールにおよぶ巨大な金属錯体,および機能性錯体の合成,構造,および性質について研究を行う。無機物質化学では, 無機ナノ物質と有機分子を融合した新しい光機能性材料(粒子, 薄膜材料)と光電子デバイスの開発を行う。化学・生命化学専攻

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